うまく説明できないんだよね!
誰か分かりやすく教えて!
こんな疑問に答えます。
この記事を読むと
専門用語ゼロでビットコインを理解できます
ビットコインって何がすごいの?
急に問われたら、戸惑う人もいますよね。
勉強したいと思っても、ネットには専門用語ばかりの記事か口座開設を勧める記事ばかりで、初心者にはオススメできません。
そこで本記事ではビットコインとは?何かを中学生でもわかるように簡単に解説しています。
ゼロから仮想通貨を学びたい人はぜひご覧ください
ブックマークしておくと後で見返せるので便利です。
なお、執筆時の参考文献は以下の通りです。
- Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System(2008, Satoshi Nakamoto)
- 日本語で読むビットコイン原論文(上の文献の和訳)
- 暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?(日本銀行)
- ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査(経済産業省)
- 暗号資産交換業者登録一覧(金融庁)
- 仮想通貨の現状と将来性(麗澤大学)
- What Happens to Bitcoin After All 21 Million Are Mined?(Investopedia)
- ブロックチェーンの仕組みとその可能性(野村総合研究所)
- 暗号資産への脅威と対策(京都大学)←PDFがダウンロード
- ビットコイン価格上昇に伴い再燃する消費電力問題(国際通貨研究所)
- Bitcoin Energy Consumption Index(digiconomist)
ビットコインとは最大の取引量がある世界初の仮想通貨
ビットコインとは、インターネット上で取引される仮想通貨の1種です。
通貨単位はBTC(ビーティーシー)と表記され、1円や1ドルと同じく1BTCと数えます。
ビットコインは、世界ではじめて生み出された仮想通貨であり、もっとも多く取引されています。
国内におけるビットコインの1ヶ月の取引量は1兆円を超えており、2位の仮想通貨を大きく引き離しています。
順位 | 暗号資産 | 出来高 |
1位 | ビットコイン | 1兆3,508億円 |
2位 | イーサリアム | 3,835億円 |
3位 | リップル | 2,108億円 |
4位 | シンボル | 1,058億円 |
5位 | オーエムジー | 534億円 |
そもそも仮想通貨とは目に見えないお金
仮想通貨には、紙幣やコインのように目に見える形がありません。
実態がないので、仮想通貨はパソコンやスマートフォンの中で管理されます。
ビットコインに代表される仮想通貨は、「通貨」の名前の通りお金のように使えます。
なお、仮想通貨の名称が広く知られていますが、2020年に法律が改正されて「暗号資産」に変更されました。
資金決済法・金融商品取引法等の改正(2019年6月公布、2020年6月施行)
ビットコインと電子マネーとの違い
ビットコインはSuicaやEdyと同じと思われがちですが、明確な違いがあります。
チャージに例えると、初心者でもわかりやすいです。
- 電子マネー:日本円でチャージできる
- ビットコイン:チャージができない
ビットコインには、電子マネーのように日本円をチャージするという概念がありません。
というのもビットコインは日本円と同じような通貨に当たるからです。
Suicaなどの交通系電子マネーは、鉄道会社がチャージされた日本円を預かり管理します。
しかし、ビットコインなどの仮想通貨は、特定の会社が管理するわけではありません。
ビットコインは電子的な黄金に例えられる
ビットコインはデジタルゴールド、つまり電子的な黄金とも呼ばれます。
なぜなら国の規制を受けずに、時間がたっても価値が落ちないと言われる点が共通するからです。
デジタル・ゴールドの書名の本も出版されています。
ビットコインはいつから誕生した?
ビットコインは、2008年11月にSatoshi Nakamoto(サトシ ナカモト)という人物の論文で発表され、2009年1月に初めてビットコインが発行されました。
なお、Satoshi Nakamotoの身元は明らかになっておらず、国籍や性別ですら確かな情報はありません。
誕生のきっかけはリーマン・ショック
ビットコインが誕生したきっかけは、2008年9月の金融危機「リーマン・ショック」だと言われています。
投資銀行リーマンブラザーズの経営破綻に端を発した経済危機を救うため、米国は多額のお金をバラまいて回復を試みました。
不良資産の買い取り額は最大7000億ドルに上るとされた。これは米国史上、最大規模の公的資金投入
2018年9月20日日本経済新聞
なんと、75兆円という途方もない金額です。(ちなみに日本の年間の国家予算が100兆円規模)
民間企業を救うために、国が関与しすぎでは?と疑問を抱く人が現れました。
既存の金融システムへの不満をきっかけに、ビットコインの論文が公開されたという説が有力視されています。
ビットコインの3つの利用用途
ビットコインは、主に3つの利用用途があります。
- 商品やサービスを購入する決済手段
- 個人間で送金する手段
- 資産を増やすための手段
目に見えない違いがあるだけで、ビットコインには実在する通貨と同じような使い道があります。
商品やサービスを購入する決済手段
日本円と同じように、ビットコインで買い物ができます。
2010年5月22日に、アメリカ人がピザ2枚を1万ビットコイン(約4500円)で購入したのが、世界で最初の例です。
日本でも以下の店舗でビットコインが使えます。
- ビッグカメラ(家電量販店)
- コジマ(家電量販店)
- ソフマップ(パソコン販売店)
- エイチ・アイ・エス(旅行代理店)
- メガネスーパー(眼鏡販売店)
個人間で送金する手段
ビットコインは、以下の2つがあれば送金できます。
- 必要なもの①:電子的な財布
パソコンやスマホで残高が確認できたり、送金の手続きをしたりする財布です。
ウォレットとも呼ばれます。
代表例がキツネがトレードマークのMetaMask(メタマスク)です。
必要なもの②:口座番号
約30桁の英数字からなる文字列で、銀行の口座番号のイメージを持つとよいでしょう。
ウォレットアドレスとも呼ばれ、例えば以下のような文字列です。
0x58048D99a2C47500A3d53e2Ded1d1FB14875fca9
しかし、英数字の羅列では送金ミスの原因になりかねません。
そこでQRコードにしたり、以下のような~.eth形式の短縮したアドレスに変換しても使えます。
crypto_tetti.eth
資産を増やすための手段
ビットコインは、ボラトリティ(価格の変動)が大きいことから、投資の対象としても注目を集めています。
価格が高騰した2017年の末から2018年にかけては、資産が1億円を超える億り人が続出しました。
仮想通貨、収入1億円以上「億り人」331人
2018年5月26日日本経済新聞
ビットコインがなぜ儲かるかは別の記事で解説しています。
>>>ビットコインはなぜ儲かる?難易度別に6つの儲かる仕組みを解説
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ビットコインはなぜ儲かる?難易度別に6つの儲かる仕組みを解説
続きを見る
お金と異なるビットコインの5つの特徴│仕組みもわかる
ビットコインには5つの特徴があります。
- 通貨を管理する中央銀行がない
- ネットワークに接続された通信機器が管理する
- 取引の内容がすべて公開されている
- 発行できる量に上限がある
- ブロックチェーン技術が使われている
従来のお金とはまったく異なる特徴があります。
通貨を管理する中央銀行がない
一般的に、通貨には発行元となる中央銀行が存在します(上図の左)。
信頼のおける金融機関が(偽造ができない工夫をして)印刷した紙幣だからこそ、安心して使えますよね。
例えば1万円札であれば日本銀行が印刷して発行します。
一方でビットコインは右図のように、中央に管理する機関がないのが特徴です。
ネットワークに接続された通信機器が管理する
ビットコインは、ネットワークに接続された通信機器によって管理されます。
分かりやすく言うと、すべてのコンピューターが同じ情報を持ち合っている状態です。
例えば、AさんがBさんにビットコインを送金します。
すると、すべてのコンピューターがデーターベースを書き換える仕組みです。
個々の通信機器が直接やりとりする仕組みは、P2Pと呼ばれます。
P2P :Peer To Peer (ピアトゥピア)
Peerは英語で仲間を意味します。
LINEで動画や画像が送れるのは、スマートフォン同士が直接通信しているからです
おかげで専用のサーバーが不要となり、無料で画像や動画を共有できるのです。
取引の内容がすべて公開されている
ビットコインの取引内容は、インターネット上で公開されています。
何時何分にいくらが、どのウォレットアドレスからどのウォレットアドレスに送金されたかが分かります。
BTC.comで、ウォレットアドレスを入力すると調べられます。
つまり、ビットコインは透明性があると同時に匿名性もあるといえます。
発行できる量に上限がある
ビットコインは、発行できるのが2100万BTCと限りがあります。
2022年1月時点で、発行上限の90%に当たる約1900万枚が発行され、上限に達するのは2140年頃と言われています。
As of January 2022, 18.9 million bitcoins have already been mined
Investopedia
いくらでも印刷して増やせる紙の紙幣と異なり、限りのあるビットコインは希少性が保たれます。
ブロックチェーン技術が使われている
ブロックチェーンとは、取引を記録した塊(ブロック)同士を、鎖(チェーン)のようにつなげていく仕組みです。
1つの塊(ブロック)には1000件程度の取引が記録され、約10分ごとに作成されます。
インターネット上に取引の注文がたまると、残高不足などがないことを確認して1つの塊(ブロック)が追加されます。
すると、ネットワークに接続された通信機器が検算をして、間違いがないか確認します。
これにより、ビットコインは管理者がいなくても価値が保証されています。
ビットコインを入手する一般的な方法とニッチな方法
ビットコインを入手する方法は主に2つです。
- 計算の対価として入手する│採掘
- 法定通貨と交換する
法定通貨とビットコインを交換する方法が一般的です。
計算の対価として入手する│採掘
ブロックチェーンに新たな塊(ブロック)を追加するには、コンピューターで難しい計算をする必要があります。
世界で1番はじめに計算を解けた人に、新規に発行されたビットコインが報酬として与えられます。
報酬額は4年ごとに半減する仕組みです。
- 2012年 25BTC
- 2016年 12.5BTC
- 2020年 6.25BTC
2022年4月時点で6.25BTCは約3200万円の価値があります。
ブロックは10分おきに追加されるので、10分毎に誰かかビットコインを入手しています。
鉱山で金を掘り当てることになぞらえて、採掘(マイニング)と呼ばれます。
大量のコンピューターを並べて、採掘に特化した専門業者がいるほどです。
法定通貨と交換する
ビットコインを入手する一般的な方法は、法定通貨(円やドル)とビットコインを交換することです。
両替の考え方と似ています。
日本では金融庁により30の業者が登録(2022年4月時点)され、利用者は口座を作りビットコインと円を交換します。
なお、初心者でも失敗しない選び方は別の記事で紹介しているので、参考にして下さい。
>>>【無料あり】初心者におすすめの仮想通貨の取引所3選│失敗しない選び方」
-
【無料あり】初心者におすすめの仮想通貨の取引所3選│失敗しない選び方
続きを見る
深刻なビットコインの3つのデメリット
ビットコインのデメリットは主に3つあります。
- 取引できる量が少ない
- 高い匿名性が悪用される
- 膨大な電力を浪費する
仮想通貨は「環境に悪い」と言われる原因も含まれます。
取引できる量が少ない
ビットコインは処理できる取引量が少なく、実用にはたえません。
なぜなら1つ塊(ブロック)の容量は、最大1MB(メガバイト)であり、1秒当たりの取引の件数にするとわずか7件しかないからです。
1秒当たりの取引の件数をクレジットカード大手のVISAのシステムと比べると、いかにショボいかが分かります。
- ビットコインの:7件
- VISA:5万6,000件
VISAの5万6,000件と比べると7件というビットコインはおもちゃのよう
仮想通貨の現状と将来の19ページ
ちなみに、ビットコインの欠点を補うために、ビットコインキャッシュという仮想通貨が生まれました。
ビットコインキャッシュでは、1ブロック当たりの容量が1MB(メガバイト)から8MBに増えています。
高い匿名性が悪用される
ビットコインの高い匿名性が悪用されて、不正な薬物などの販売に利用されることがあります。
もっとも有名なのが、シルクロードと呼ばれる2011~2013年にアメリカに存在した闇サイトです。
運営者が逮捕されるまでに、1200億円の売上があったそうです。
シルクロードが閉鎖されても、似たようなサイトが出てきては閉鎖されるイタチごっこを繰り返しています。
膨大な電力を浪費する
難しい計算を誰よりも早く解き、報酬をもらうには24時間365日大量のコンピューターを稼働させ、冷却し続ける必要があります。
ビットコインをもらえるのは、最初に成功した人(業者)だけです。
つまり、2番手以降の他の業者が使った電力はすべてムダになります。
年間で使われる電力は、なんと約200兆ワット・アワー。
ベトナムやタイくらいの1つの国の年間の使用電力量に匹敵します。
ビットコインのメリット←課題あり
ビットコインには2つのメリットがあります。
- 銀行を介さずに世界中に送金できる
- 偽造がほぼ不可能で安全性が高い
ただ、値動きが大きいので通貨として実用性が低く、盗難される事件が起こっているのも事実です。
現状ではメリットを活かしきれていない、と言わざるを得ません。
銀行を介さずに世界中に送金できる
銀行が仲介しないので、ビットコインは世界中のどこにでも格安・迅速・無制限に送金できます。
ネット銀行(楽天銀行の例)と比べると、いかにビットコインが手軽に海外に送金できるか分かります。
- 送金の手数料が格安である
銀行を使うと、最大で送る側は4,750円(送金手数料750円、円貨送金手数料3,000円、海外中継銀行手数料1000円)、受取る側も2,450円の手数料がかかります。
ビットコインの送金手数料は取引所により、無料~2000円程度です。
- 最短10分で送金できる
銀行を使うと、着金するまでに送金日+1営業日~5営業日の時間がかかります。
ビットコインなら最短10分で着金します。
- 送金の限度額がない
銀行には1回100万円、1年で500万円という送金の上限額が定められていますが、ビットコインは送金の上限額はありません。
偽造がほぼ不可能で安全性が高い
ブロックチェーンに記録された情報を改ざんするのは極めて困難であり、ビットコインは安全性が高いと言えます。
なぜなら、ネットワークにつながったコンピューター同士で、金額やアドレスが誤っていないかを監視しているからです。
すべてのコンピューターを上回る計算能力があれば、書き換えることは理論的には可能です。
しかし、1つの塊(ブロッグ)を追加するだけでも、東京都の使用量を超える電力が必要です。
マインニングのための電量使用量は、東京都の全電力使用量を上回っています
仮想通貨の現状と将来性 20ページ
改ざんするには過去の履歴もすべて書き換える必要があります。
つまり、途方もない電力量を要するので実現性に乏しく、改ざんするのはほぼ不可能と言えます。
安全なはずのビットコインが盗まれるのはなぜ?
確かに、世界中の取引所から仮想通貨が盗まれる事件が起きています。
- 2014年 Mt.Gox(日)から390億円のビットコイン
- 2015年 Bitstamp(英)から5億円のビットコイン
- 2016年 The DAOから65億円のイーサリアム
- 2016年 Bitfinex(香)から73億円のビットコイン
- 2018年 コインチェック(日)から580億円のネム
ブロックチェーンの仕組みが破られたのではありません。
ブロックチェーンを操作するのは素人には難しいので、多くの人は取引所に口座を作ります。
つまり、取引所のウォレットを借りて売買しているのです。
盗み出された理由は主に3つあります。
- インターネットにつなぎっぱなしの状態で管理していたから
- 1つの鍵で保護していたから
- 1つの財布で管理していたから
仮想通貨の盗難は、取引所がずさんな管理をしていたことで発生しました。
インターネットにつなぎっぱなしの状態で管理していたから
安全に保管するには、外部からの侵入を防ぐ目的でインターネットから遮断した状態(コールドウォレット)が望ましいです。
例えば、外付けのUSBメモリのような物理的な財布に格納します。
しかし、取引所がインターネットにつながったままの状態(ホットウォレット)で管理していたことが原因でハッキングを受けました。
ちなみに、ぼくが使っているコールドウォレットはこちら。以下の記事から30%OFFで買えます。
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【完全ガイド】D'CENTウォレットの使い方│3割引きの買い方や対応通貨まで徹底解説
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1つの鍵で保護していたから
安全性を高めるには、複数の鍵で守るのが有効です。
すべての鍵がそろわないと引き出せないので、仮に1つの鍵が盗まれても、犯人は仮想通貨を盗み出せません。
複数の鍵で管理することをマルチシグとも呼びます。
マルチシグ: Multi Signatureの略で「複数の署名」という意味
しかし、1つしかない鍵が盗まれて、仮想通貨が盗み出されました。
1つの財布で管理していたから
多額の資産を保管するには、保管場所を分けることが推奨されています。
個人であっても、銀行口座や証券口座を複数持っていますよね。
ところが、1つの財布に全顧客の資産を入れていたことが原因で、多額の仮想通貨が奪われました。
まとめ│ビットコインとは?
デジタルゴールドとも呼ばれるビットコインは、最大の取引量がある世界初の仮想通貨です。
国や銀行などの管理者がいないのが特徴で、世界中のどこにでも個人から送金できます。
一方で、多額の盗難や大量の電力を消費する点が問題視されています。
とはいえ、ビットコインは儲かる投資先として注目が集まっており、将来性が期待されています。
今のうちから少額でも持っておくと、「あの時買っておけばよかった!」と損をしなくて済みますよ。
今ならコインチェックで口座開設&入金するだけで、もれなく全員に1500円分のビットコインが無料でもらえます。
なお、WordPressブログを開設してセルフバックを使えば、サクッと投資金が作れます。
初心者でも10分で始められるので、「WordPressブログの始め方」をぜひ参考にして下さい。
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10分でできるWordPressブログの始め方│初心者向けに図解で解説
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